Vol.067_四日市市

日永 K邸

MESSAGE FROM 加藤智貴(建築家)

近鉄沿線上にあり、道路より少し高台になった土地。
神社が隣にあり緑豊かで、空が良く見える。
道路レベルで3台分の駐車場を確保し、
1.5m程度高くなった敷地レベルに建物を配置する。
この高低差を利用できないだろうか?


まず始めに提案したのは、道路レベルの玄関から入り、
玄関ホールの吹抜けを介して、敷地レベルのリビングまで上がる平屋建て案でした。平屋建てなのに道路からは2階建てのように見えるイメージで提案しました。


建物のイメージやコンセプトも伝わり、
提案したプランには興味をもっていただいたのですが、
平屋建ては2階建てよりコストがかかるので、
K様の要望より幾分面積を小さくする必要がありました。
そのことがネックになり、より大きな内部ボリュームが確保できる
2階建てのプランも同時に進めることになりました。



外部階段で高低差を調整し、駐車場の擁壁をファサードの一部に
取り入れたイメージの2階建て案を提案しました。
かなり迷われたみたいでしたが、
最終的に面積が大きくとれる2階建て案で進めていくことになりました。


直方体の真ん中に大きな窓を携えた吹抜け空間を配し、
その吹抜けを各部屋と通路・バルコニーが囲み、
遊びたい盛りの子供たちは、家の中にいても走りまわれるようになっています。
事実、引き渡し時には子供たちが走り回っているのはもちろん、
廊下までプラレールの線路が敷いてあり電車も走り回っていました。


ふと、吹抜けのカウンターに目をやると懐かしい初代平屋建てプランの模型が!
聞くところによると愛着が出て2階建て案に決めてからも
捨てずに残してくれていたそうです。
打合せを進める上でボロボロになっていましたが、
大事に飾ってくれていました。


K様邸に携わって、「家」は出来上がったものだけでなく、
理想や思いを形にしていく過程も「家」の一部なんだと改めて考えさせられました。
また、これから住んでいく時間も家づくりの一部です。
楽しい時間を過ごし、完成時より素晴らしい「家」にしていって下さい。

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