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掲載情報:「GA HOUSES 119」

伊勢の住宅

建築家/山口隆

伊勢の住宅

敷地は伊勢市内を南北に貫く宮川を臨む小高い崖に位置する。北西に10mほど下がった急斜面には、落葉樹が立ち並ぶ。建物はこの斜面の頂上にわずかに残された平地に計画された。
施主からは、隣接する住宅街とは切り離しながらも、豊かな眺望と自然に満たされた生活の場を要求された。 

建物は、南北に延びる敷地に平行に片流れ断面をも2つのボリュームが置かれる。それらは互いに向き合い、切り妻の屋根形状を形作る。さらに矩形のヴォイドが中央を貫き、XYZ軸方向に拡張する。ボリュームとヴォイド相互が複雑に絡み合い空間を構成している。 (以下本誌より抜粋)
量塊としての存在感を持たせるために、外部にはシームレスなFRP塗装が施される。崖下から見上げると、2つの白いマッスの存在が木々の中に垣間見え、自然の風景を一層際立たせる。夕刻には西日により映し出された木々の陰影が、白壁のスクリーンに投影される。

ここでは、建物は一定の閉鎖性を保ちながらも、様々な開口を用意することで、生活の場において光と風景を鮮明に浮かび上がらせている。そうすることで、凡庸になりがちな生活に変化と刺激を与え、周辺環境との豊かな関係性を築いている。

■ 場所/三重県伊勢市  ■ 竣工/2011年3月  ■ 構造/木造2階建  
■ 施工/松阪スタジオ(担当:神林政男)  ■ 建築家/山口隆(山口隆建築研究所)

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